飯島三智は『バズるアイドル』ではなく『語られるアイドル』を目指している?

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学生時代、友人との会話で「昨日のSMAP×SMAP見た?」が合言葉のようになっていた人も多いでしょう。

話題になるのは歌やダンスだけではなく、メンバー同士の掛け合いや何気ない一言。

振り返ると、SMAPが作っていたのは「バズる瞬間」ではなく、「語りたくなる体験」だったのではないでしょうか。

今回の記事では、そんなSMAPをプロデュースした敏腕プロデューサーであり、2026年7月にHYBE日本支部のエグゼクティブプロデューサーに就任した飯島三智さんについて深掘りしていきます。

SNS時代のアイドルは「推される人」になった

まず押さえておきたいのは、アイドルを取り巻く環境がこの10年ほどで大きく変わったことです。

かつてはテレビや雑誌がスターを生み出していましたが、今はTikTokやYouTube Shorts、InstagramなどのSNSがその役割を担っています。
歌やダンスのワンシーンが切り抜かれます。
そして、数日で何百万回も再生されることも珍しくありません。

今はグループ全体ではなく、一人のメンバーが話題になる時代です。
「この人かっこいい」「このダンスすごい」と興味を持ち、そこからグループを知る人も増えています。

つまり、SNS時代のアイドルに求められるのは、「推される人」になることです。

短い動画の中で目を引くビジュアルやパフォーマンス、思わず保存したくなる表情、拡散したくなる一言。
SNSのおすすめに表示されることが、人気への近道になっています。

もちろん、こうした戦略が悪いわけではありません。
実際にSNSをきっかけに世界的人気を獲得したグループも数多く存在します。

ただ、その一方で「再生回数は伸びても、数年後まで語られる存在になれるか」は別の話です。
バズは一瞬で生まれますが、人の記憶に残るには、それとは違う何かが必要なのではないでしょうか。

ここで思い出したいのが、SMAPを育てた飯島三智というプロデューサーの存在です。

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それでも飯島三智は「語られる人」を作ろうとするかもしれない

そんなSNS全盛の時代に、飯島三智がプロデュースを手がけるとしたら、どんなアイドルを生み出すのでしょうか。

もちろん、本人がそう語ったわけではありません。
ただ、これまでの仕事を振り返ると、「バズるアイドル」より「語られるアイドル」を目指しているように思えるのです。

SMAPは歌番組だけでなく、バラエティやドラマ、ラジオなど、5人が”人柄を見せる場”を数多く持っていました。
これは偶然というより、人を好きになるきっかけを増やすプロデュースだったとも考えられます。

SMAPが人気を集めていた頃、話題になっていたのは歌やダンスだけではありませんでした。
「昨日のSMAP×SMAPで木村拓哉があんなことを言っていた」
「中居正広のツッコミが面白かった」
「稲垣吾郎と草彅剛のやり取りが絶妙だった」

ファン同士はもちろん、学校や職場でも自然とそんな会話が生まれていました。

そこには、SNSでよく見かける「30秒で心をつかむ」という発想とは異なる価値があります。
重要なのは、一瞬のインパクトではなく、「誰かに話したくなる体験」を生み出すこと。
人は心が動いた出来事があると、誰かに話したくなるものです。

もし飯島三智が今、新たなグループをプロデュースするとしたら、再生回数やフォロワー数だけを追いかけるでしょうか。

むしろ、ファンが毎日のように「あのやり取り良かったよね」と語り合い、その会話が少しずつ世の中へ広がっていく。
そんな”語りたくなる余白”を設計することに力を注ぐのではないでしょうか。

そこに、SMAP時代から変わらない飯島三智らしさがあるように感じます。

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SMAPは「コンテンツ」ではなく「人間関係」で売れていた

SMAPの魅力を思い返すと、多くの人が真っ先に思い浮かべるのはヒット曲やドラマではなく、5人の関係性ではないでしょうか。

たとえば、

木村拓哉を中居正広がいじるやり取り。
稲垣吾郎の独特な空気感にメンバーがツッコミを入れる場面。
香取慎吾の自由奔放さを草彅剛が笑顔で受け止める姿。

どれも、台本だけでは生まれません。
その5人だからこそ生まれる空気がありました。

人は”人間関係の変化”には続きが気になります。
だから関係性は、一度見たら終わりではなく、「次も見たい」という気持ちを生みます。

だからこそ、ファンが語っていたのは「この曲が良かった」だけではありません。
「昨日の掛け合い面白かった」
「あの表情、仲の良さが出てた」
「あの一言には笑った」

アイドル本人だけではありません。
メンバー同士の関係そのものが、ファンを楽しませる”コンテンツ”になっていました。

これは現在のSNSにも通じる考え方です。
ショート動画で一人のメンバーが注目を集めることはできます。
しかし、何度も見返したくなったり、誰かと語りたくなったりするのは、メンバー同士だからこそ生まれる空気や物語ではないでしょうか。

実際、SMAPは歌番組だけでなく、バラエティやドラマ、ラジオなど、さまざまな場所で少しずつ「5人の物語」を積み重ねてきました。
そうした積み重ねがあったからこそ、何気ない一言や掛け合いにも意味が生まれ、ファン以外の人まで巻き込む話題になっていったのです。

つまり、飯島三智がプロデュースしていたのは、単なる楽曲や番組ではありません。
「この5人だから見たい」「この5人だから話したくなる」という関係性そのものを設計していた。
それこそが、SMAPが長く愛され続けた理由の一つだったのではないでしょうか。

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もし飯島三智が2026年に新グループを作るなら

では、もし飯島三智が2026年にゼロから新しいグループをプロデュースするとしたら、どんなアイドルが生まれるのでしょうか。

おそらく、最初から「TikTokで100万再生を狙おう」「ダンスチャレンジを流行らせよう」という発想だけにはならないはずです。
もちろんSNSを活用しないという意味ではありません。

しかし、本当に大切にするのは、その先です。
「人が語りたくなる理由」を作ることではないでしょうか。

例えば、メンバー同士の距離感が伝わる企画を増やす。
それぞれの性格や役割が自然に伝わる動画や番組を作る。
見る回数が増えれば、それぞれの役割や距離感が自然と伝わります。

するとファンは「あの二人のやり取り好きだな」と感じるようになり、それが会話のきっかけになります。
最初は何気ない掛け合いだったものが、「あの二人って本当に仲がいいよね」「このメンバーだから成立する空気感だよね」と、ファンの間で語られるようになる。
そんな”関係性の物語”を育てていく姿が想像できます。

さらに、飯島三智がSMAPで得意としていたのは、グループ全員を同じ方向に見せることではなく、一人ひとりに違う役割を持たせることでした。

俳優として活躍する人、バラエティで存在感を発揮する人、MCとして場を回す人。
それぞれが違う場所で活躍しながら、集まると「やっぱりこのグループだ」と感じさせる。
その設計思想は、今の時代でも十分通用するはずです。

SNSでは、一瞬で話題になることはできます。
しかし、「このグループ、なんだか気になる」と思われ続けることは簡単ではありません。

だからこそ飯島三智は、バズをゴールにするのではなく、その先にある「語られ続ける理由」を積み重ねることを選ぶのではないでしょうか。
そして、その発想こそが、今のアイドルシーンで最も新鮮に映るのかもしれません。

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飯島三智が育てていたのは、アイドルではなく「世代」だった

ここまで見てきたように、飯島三智のプロデュースを振り返ると、一貫しているのは「バズを生むこと」ではなく、「人が語り続ける理由を作ること」でした。
その積み重ねが生み出したものは、アイドルグループという枠を超えた存在でした。

SMAPは、ファンだけが知る人気グループではありませんでした。
新曲が出れば学校で話題になり、『SMAP×SMAP』の翌日には職場や教室で会話が始まる。
ドラマやCM、バラエティを見るうちに、ファンではない人も自然と5人の名前を知っていました。
好きかどうかに関係なく、誰もが同じ話題を共有していたのです。

つまり、飯島三智が作っていたのは「推されるアイドル」ではなく、世代みんなが共有する思い出だったと言えるでしょう。
ある時代を振り返ったとき、「あの頃はSMAPがいたよね」と自然に思い出せる。
その記憶は楽曲だけでなく、テレビで笑った時間や、友人と交わした何気ない会話まで含めた、一つの時代そのものです。

HYBEはBTSが所属することでも知られる世界基準の芸能事務所です。
だからこそ、飯島三智が日本でどんなスターを作るのかという点に注目が集まっています。

今、多くのアイドルが「どれだけバズるか」を競っています。
そこに、飯島三智は「どれだけ語られ続けるか」という、まったく別の価値を持ち込む可能性があります。

もしそうだとすれば、彼女がこれから育てるのは、新しいアイドルグループだけではありません。
そのグループを中心に人が集まり、笑い、語り合い、「あの頃」を思い出せるような、新しい世代そのものなのではないでしょうか。

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